【2024年最新】ラクマとメルカリを比較！状況別の使い分けを紹介

有名なフリマサービスといえばラクマとメルカリがあげられます。初めてフリマサービスを利用するEC事業者はどちらを利用するといいか悩まれるでしょう。

結論、状況に合わせて使い分けるのがおすすめです。そのために、まずはラクマとメルカリの特徴を知って、それぞれの違いを理解する必要があります。

本記事では、ラクマとメルカリの特徴について解説します。それぞれの違いについて理解し、状況に合わせた使い分け方を紹介します。さらに、両方を利用したときに発生する煩雑な手続きを一元管理できるツールについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ラクマとは？

ラクマは、楽天グループ株式会社が運営するフリマサービスです。個人間取引を中心にリユース品の売買が行われています。

最近では「ラクマ公式ショップ」として、リユース事業者が出店し、プロの検品を経た商品を提供し、安心して購入できる環境を整えています。ユーザーは匿名配送や無料鑑定サービスも提供されているため、安心して取引が可能です。　

ラクマの最大の特徴は楽天IDをユーザIDとして利用できる点です。楽天カード・楽天ペイ・楽天市場など、楽天のサービスと連携できます。楽天ユーザーにとってラクマを利用するメリットは大きいでしょう。

そのほかにも、匿名配送が可能でプライバシーの保護にも配慮されています。ラクマは、購入者の立場では、楽天ユーザーや女性が使いやすいフリマサービスといえるでしょう。ただし、手数料の面では他社との違いにも注意が必要です。

メルカリとは？

メルカリは、株式会社メルカリが運営する日本最大級のフリマサービスです。2013年7月にサービスを開始し、2024年には月間利用者数が2,300万人を突破しました。累計出品数も40億点以上に登りました。

メルカリは、「新しい価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを作る」をミッションに掲げています。現在は日本だけでなく、アメリカにもオフィスを構え、事業展開を広げています。

メルカリの最大の特徴は、独自の配送方法とスマホ決済サービスの「メルペイ」です。配送方法では、ヤマト運輸や日本郵便と提携した「らくらくメルカリ便」と「ゆうゆうメルカリ便」があります。

らくらくメルカリ便では、匿名配送やコンビニでの発送・受け取りが可能です。さらに、大型商品の梱包も請け負ってくれます。重量のあるものや大型の商品でも、簡単に出品が可能です。

一方、メルペイは全国約269万か所で利用可能なスマホ決済サービスです。スマホさえあれば、その場ですぐに使えて、メルカリで得た売上金をすぐに買い物に使えるのが便利です。利用者数の増加に伴い、取り扱う商品のラインナップも非常に豊富になっています。

ラクマとメルカリの違い

ラクマとメルカリの違いについて一覧で確認してみましょう。

それぞれについて詳しく解説します。

累計ダウンロード数

メルカリは2013年の誕生以来、着実に利用者数を伸ばし、2024時点で累計1億ダウンロードを突破しました。現在でも月間2,300万人超が利用するなど、日本最大のフリマサービスとなっています。

一方、ラクマは、2024年に累計4,000万ダウンロードを達成しました。しかし、メルカリには及びません。

累計ダウンロード数の面では、メルカリがラクマを大きく上回っています。新規ユーザの獲得やサービスの認知度など、メルカリはラクマに一歩リードしているといえるでしょう。

販売手数料

メルカリの販売手数料は10%で、ラクマは4.5～10%の範囲で変動します。同じ1万円の商品を売った場合、メルカリとラクマでは340円の差が出ます。高価格帯の商品を扱う際は、販売手数料に注意が必要です。

ラクマは販売手数料が安い点が魅力です。出品は無料で、売上の4.5〜10%が手数料となります。楽天銀行の口座を使えば、10,000円以上の振込手数料が無料になるのも魅力です。販売実績に応じて手数料が減額されるのもメリットといえます。一方、メルカリは販売手数料が10%と固定されています。

出品者にとって、販売手数料の低さがフリマサービスを選ぶ際の参考となります。確実に利益を確保するには、ラクマを利用するのがよいでしょう。商品価格・販売実績・使用するフリマサービスの手数料を比較するのが大切です。

売上金の振込手数料

メルカリは1回200円、ラクマは楽天銀行への振込なら10,000円以上は無料です。そのほかの銀行振込の場合210円かかります。

ラクマは振込手数料の面でメリットが多いです。楽天銀行に振り込めば手数料無料で、最短で当日振込も可能です。一方、メルカリでは、売上残高201円以上で振込申請できますが、金融機関や申請金額にかかわらず200円の手数料がかかります。

さらに、ラクマでは楽天キャッシュを使えば振込手数料不要で売上金が利用可能です。メルカリではメルペイを利用して売上金を出金できますが、振込手数料が200円かかります。

売上金の管理はフリマサービスの選択によって大きく変わります。送料と手数料を抑えたい出品者には、ラクマが適しているでしょう。販売実績・売上金の使い道・手数料の差に注目して、ニーズに合ったフリマサービスの選択が必要です。

発送方法

メルカリは「らくらくメルカリ便」と「ゆうゆうメルカリ便」があり、それぞれヤマト運輸と日本郵便と提携しています。

一方、ラクマでは「かんたんラクマパック」を中心に、ヤマト運輸や日本郵便と連携したサービスを展開しています。レターパックやクリックポストなど、多彩な配送方法から選択が可能です。

両サービスとも匿名配送に対応しており、配送用QRコードによって送り状の記入が不要です。また、商品代金や販売利益の補償も充実しているため、安心した取引ができます。さらに、駅・スーパー・コンビニに設置されたPUDOステーションでの発送にも対応可能です。

なお、メルカリでは大型家電や家具向けに「梱包・発送たのメル便」も用意されています。

商品の受け取り

メルカリの「ゆうゆうメルカリ便」なら、購入者はコンビニで商品を受け取れます。コンビニ受け取りでは、不在でも商品が受け取れるので再配達の心配がありません。

さらに、郵便局や日本郵便の宅配ロッカー「はこぽす」での受け取りも可能です。さらにメルカリの「ゆうゆうメルカリ便」では、購入者が玄関先などへの「置き配」も選べます。

一方、ラクマでは、現状コンビニ受け取りを選択できません。ただし、出品者はコンビニや郵便局から配送できるため、出品者の利便性は確保されています。

売る側も買う側も、商品の受け取りを簡単に行いたいはずです。　

ラクマ公式ショップとは？

ラクマの公式ショップは、法人や個人事業主が出店できるBtoCサービスです。初期費用は無料で、販売手数料は10%と設定されています。

出品可能な商品は、中古品と並行輸入品（ブランドアパレル、ブランドコスメに限定）に特化しています。出店には厳正な審査があり、1年以上の業歴や実店舗運営などの実績が必要とされます。

この厳しい審査基準は、ブランド品や高額商品を信用できる企業から購入できるといった点でユーザーにとっては大きなメリットと言えるでしょう。　

一方、出品者にとっても、実店舗や自社ECサイトや各種モールとは違う購買層にアプローチができるという利点があります。法人のリユース事業者のみが登録可能なため、競合も少なく、高価格帯の商品販売に適しています。

また、ブランド力の高い商品を扱いたい企業にとっては、ラクマの公式ショップは魅力的な選択肢といえるでしょう。

メルカリShopsとは？

メルカリShopsは、2021年10月から開始された法人・個人事業主向けのネットショップ開設サービスです。

スマートフォン1台で簡単にショップ開設ができ、2,300万人以上のメルカリユーザーに商品を販売できます。初期費用や月額利用料が無料なため、販売価格の10%の手数料だけで利用が可能です。

メルカリの集客力を活用できるのはEC運営を始めたばかりの店舗にとって大きなポイントです。また、在庫の一括登録・クール便の利用・CSV・APIでの在庫連携など、BtoC販売に必要な機能がそろっています。

ハンドメイド作品のクリエイターや生鮮食品の生産者など、販売経験が少ない方も活用しやすいプラットフォームです。1つのショップを複数スタッフアカウントで運営にも対応しています。なお、中古品販売には古物商許可が必要です。

ラクマ公式ショップとメルカリShopsの違い

ラクマ公式ショップとメルカリShopsの違いについて一覧で確認してみましょう。

ラクマ公式ショップとメルカリShopsは、販売手数料が共に10%で設定されており、出店初期費用も無料です。ただし、出店に要する時間には大きな差があります。

ラクマ公式ショップは豊富な販売実績と、専門スタッフが出品前に検品した商品のみの販売に限定されており、審査基準が厳格です。一方、メルカリShopsは販売実績に関する言及はなく、審査も即日から2日で完了します。審査も即日から2日で完了、比較的緩やかな基準となっているようです。　

一方、両サービスの共通点として、一つの商品に対して複数の在庫数や種類を登録できる機能を備えていて、商品管理が効率的に行えます。

どちらも手数料に差はないため、手数料ではなく、扱う商材商品によってどちらに出品するか判断してみてはいかがでしょうか。　

それぞれについて詳しくみていきます。

出店に要する時間

出店に要する時間に違いがあります。それぞれの出店に要する時間は、ラクマ公式ショップでは約1.5カ月〜2カ月、メルカリShopsでは即日から2日です。

ラクマ公式ショップの審査は大変厳しいです。ラクマ公式ショップで出店するためには豊富な販売実績があり、専門スタッフによる検品された商品が販売されているショップであることが前提となります。そのため、審査に時間が必要となり出店できるようになるまで約1.5カ月〜2カ月と時間がかかります。

一方、メルカリShopsは出店条件が緩やかなため、即日から2日で出店できます。特に個人事業主は気軽に出品できて、参入へのハードルが低いメルカリShopsが適しています。

出品できる商材

メルカリShopsでは危険物やブランドのコピー品など一部の商品を除き、幅広い商材を扱えます。新品から中古品まで、あらゆる商品を出品可能です。飲食料品・電化製品・アパレル商品など、自由度の高い商品展開ができるため、出品者の選択肢が広がります。

一方、ラクマ公式ショップでは出品可能な商材が限定的です。中古品全般と、ブランドアパレルやブランドコスメに限定された並行輸入品のみ取り扱います。出品できる商材の違いを理解したうえで、自社のビジネスに適した方を選びましょう。

アカウント開設

ラクマ公式ショップとメルカリShopsでは、アカウント開設までのハードルが大きく異なります。

ラクマ公式ショップは法人及び個人事業主が申し込めますが、販売実績や検品による品質の担保が必要です。そのため、特に個人事業主にとっては出店までのハードルが高いと言えます。　

メルカリShopsも法人および個人事業主によるアカウント開設が可能ですが、審査基準がラクマ公式ショップに比べ比較的緩やかであるため、新規参入のハードルが低くなっています。

ラクマとメルカリの状況別使い分けを紹介

ラクマとメルカリ、双方の特長をご紹介してきましたが、実際にどちらに出店するか迷うところですね。　

ではここで、状況別にどちらの出店がメリットが高いのか考えてみましょう。　

• ファッション関連商品を売りたい
• 大型商品を売りたい
• 高額商品を売りたい
• 商品を集荷して欲しい
• 手数料を抑えたい
• できる限り早く売りたい
• 購入者を選びたい

それぞれ詳しくみていきましょう。

ファッション関連商品を売りたいなら「どちらもおすすめ」

ファッション関連商品を売りたいなら、女性が多く利用するラクマとメルカリともにおすすめです。

メルカリは女性ユーザーに人気があるため、ファッション関連商品の販売に適しています。ほかにも、メルカリは配送サービスが充実しており、アウターやニットなど、かさばる商品以外は送料を抑えられます。

一方、ラクマは、こちらも女性ユーザーが多く、女性向けファッションの出品が充実しているため、ターゲット層にアピールしやすいです。また、楽天関連サービスを併用することでさらにお得に利用できます。これにより、価格が高めのブランド品を手頃な価格で購入できる機会が増え、女性ユーザーにとって魅力的なプラットフォームとなっています。

よって、ファッション関連商品を売りたい場合は、ラクマとメルカリでどちらもおすすめです。

大型商品を売りたいなら「メルカリ」

メルカリでは大型商品の配送を簡単に行える「梱包・発送たのメル便」というサービスがあります。梱包から設置まですべての工程を専門スタッフに任せられます。

「梱包・発送たのメル便」には、荷物の追跡システムが付帯しているため、配送状況を確認可能です。また、出品時に送料や梱包費用が加算された状態で表示されるため、利益計算も簡単です。購入者が現れたら集荷依頼をするだけで完了します。

さらに、匿名配送にも対応しているため、個人情報を安全に管理できます。商品の紛失や破損などのトラブルが発生した場合も、メルカリがサポートします。

梱包作業はプロのスタッフが行うため、商品をそのまま準備しておくだけです。集荷希望日時を指定すれば、スタッフが訪問し梱包から発送まで一括で対応してくれます。

高額商品を売りたいなら「ラクマ」

フリマサービスで高額商品を販売する際は、ラクマの方がお得です。なぜなら、販売手数料に大きな違いがあるからです。

メルカリは一律10％の手数料が必要で、ラクマは最安で4.5%まで下がります。高額商品を扱う場合、手数料の差額の影響は大きいです。

例えば1万円の商品販売では、メルカリは1,000円、ラクマは660円の手数料です。販売価格が上がるほど、手数料の差額も広がっていきます。

ラクマは月間の販売実績に応じて翌月の手数料が変動する仕組みです。販売実績が上がれば、さらにお得な手数料率で取引可能です。

ラクマではブランド品などの高価格帯商品が活発に取引されます。ラクマ公式ショップからの出店も多く、高額商品の売買に適しています。販売利益を最大化したい方には、メルカリよりラクマの利用がおすすめです。

手数料を抑えたいなら「ラクマ」

ラクマとメルカリでは、手数料体系に違いがあります。

メルカリは販売手数料が一律10％で、振込手数料は200円が必要です。一方、ラクマの販売手数料は4.5～10％と幅があり、振込手数料は210円です。

ラクマでは楽天銀行口座へ1万円以上の振込なら手数料が無料となります。メルカリは指定口座に関係なく、振込の度に200円が発生します。

商品価格から販売手数料・振込手数料・送料など、さまざまな経費が差し引かれます。少しでも利益を増やしたい場合、ラクマの利用が賢明でしょう。

ただし、法人や個人事業主はラクマ公式ショップでの出店が必須となり、その場合、販売手数料は10％になります。経費を抑えて利益を最大化したい方には、メルカリよりラクマの活用をおすすめします。

できる限り早く売りたいなら「メルカリ」

商品を早く売りたい場合、メルカリの利用がおすすめです。2024年には月間利用者数が2,300万人を突破したメルカリは、フリマサービスの中でも圧倒的なユーザー数を誇ります。

出品した商品を多くの方に見てもらえるため、需要のある商品なら素早く売れる可能性が高まります。人気カテゴリーや売れ筋商品の場合、出品からわずか数時間で取引が成立するのも珍しくありません。

ラクマと比較すると、メルカリの方が商品を見る人の数が圧倒的に多いです。たくさんの人の目に留まるだけでなく、ユーザー数が多いからこそ、商品を探している方に見つけてもらえやすくなります。

ユーザー数の多いメルカリでは、商品を欲しいと思ってもらえる相手と出会える確率も高まります。一刻も早く商品を手放したい方は、メルカリへの出品を検討してください。

購入者を選びたいなら「ラクマ」

フリマサービスで商品を出品する際、より安全な取引がしたい場合はラクマがおすすめです。メルカリでは購入者を選べませんが、ラクマには「購入申請」と言うシステムがあり、購入希望者は事前に出品者に対して申請を行い、承認を得る必要があるためです。　

取引を始める前に、購入希望者の過去の評価を確認できるのもラクマの大きな魅力です。怪しい相手や悪質な評価のある購入者との取引を避けられます。

特に高価な商品を出品する場合、購入者選びは重要なポイントとなるでしょう。ルール違反をする購入者もいるため、事前に取引相手を見極められる環境は出品者にとって安心です。ラクマの購入申請を活用すれば、より安全に取引を行うことが出来ます。　

TEMPOSTARで複数ネットショップを一元管理

TEMPOSTARは、複数のECサイトの運営を効率化する一元管理システムです。楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon含めて様々なモール・カートに対応しています。受注・在庫・商品などの情報を各モール・カートの仕組みに合わせてAPI・CSV・FTPなどで連携ができますので将来的な事業拡大にも備えることができます。

TEMPOSTARとラクマの連携でできること

フリマサービス「楽天ラクマ」とAPI連携により、受注・在庫・商品情報の一元管理が可能となります。さらに公式ショップの運営もサポートし、複数の商品在庫にも対応します。

TEMPOSTARとラクマの連携でできること

TEMPOSTARとメルカリShopsの連携でできること

TEMPOSTARはメルカリShopsとの受注・在庫・商品情報のサービス連携に対応することにより、TEMPOSTARにて連携済みのECモールと同様にメルカリShopsにおいても受注・在庫・商品情報データの一元管理が可能となり、複数店舗の運用コストが削減されます。

TEMPOSTARとメルカリShopsの連携でできること

ラクマとメルカリは状況に合わせて使い分けましょう

ラクマとメルカリは利用目的に応じた使い分けがおすすめです。メルカリはユーザー数が多く、配送サービスも充実しているため、幅広い商品の取引に向いています。一方、ラクマは手数料率が低く、購入者を選べるため、高額商品の販売に適しています。

また出品したい状況によって選び方も変わります。大型商品はメルカリの「梱包・発送たのメル便」が便利です。ファッション商品も、メルカリの豊富なユーザー数を活用できます。高額商品はラクマの方が、手数料を抑えられます。

ラクマやメルカリといった複数のECサイトを運営する場合、TEMPOSTARを導入すれば、両方のサービスを効率的に運営可能です。商品データ・在庫管理・売上管理の自動化など、作業時間を短縮し、売上増加に向けた取り組みに注力できます。