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楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは?サービスの仕組みからメリット・導入手順まで詳しく解説!

楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは?サービスの仕組みからメリット・導入手順まで詳しく解説!

複数EC運営の効率・売上アップができる!

TEMPOSTAR(テンポスター) は複数ネットショップ運営のバックエンド業務を自動化・効率化する機能や運用効率を高める特徴的な機能を多数搭載しています。

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楽天が提供する物流アウトソーシングサービスに楽天スーパーロジスティクス(RSL)があります。ネットショップ運営の成長にとって、物流面の業務効率化は、自店の優位性や顧客満足度の向上とも深い関係性を持っています。

この記事では、楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは何か、具体的なサービス内容やメリットを理解できる記事です。自社のネットショップに活用、そして導入検討できるようにする具体的なステップから、ほかのサービスとの違い、連携するべき一元管理システムについても分かりやすく解説していきます。

目次

楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは?

楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは?

楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは、楽天株式会社が提供する物流アウトソーシングサービスで、楽天市場の出店者向けに提供されています。楽天が運営する倉庫に在庫を納めて、商品の保管から注文処理、出荷までを楽天スーパーロジスティクス(RSL)が一括で行うフルフィルメントサービスです。

サービスを利用できるのは楽天市場に出店しているEC事業者で、そのEC事業者が楽天市場以外のモールにも出店していた場合、そこでの注文にも対応可能です。

倉庫拠点は千葉、神奈川、大阪、福岡の8拠点にあり、全国に対応しています。(2025年3月時点)

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の概要

楽天スーパーロジスティクス(RSL)のサービスは楽天市場でショップを運営しているEC事業者が、楽天が運営する倉庫に自社の在庫を納めるものです。物流業務を専門に管理しているので、商品の保管から注文処理、出荷までを一括で委託できます。

EC事業者は商品を納品さえすれば、その後の対応は全て楽天スーパーロジスティクス(RSL)側で行うことが可能です。EC事業者の物流コストの削減や効率化を目指せます。

楽天市場に出店している多くのショップが楽天スーパーロジスティクス(RSL)を活用し、物流業務の改善に成功しています。

アウトソーシングサービス需要が高まるEC物流の現状

コロナ禍の『巣ごもり需要』を期にEC事業は大きく変化しました。出勤や通学、外出の自粛が求められる中、感染症対策の一環としてECサイトの利用が推奨されたことが背景にあります。

巣ごもり需要の結果、特に物販系のEC市場は大幅な成長を遂げました。しかし、現在のEC物流には多くの課題が増えたのも事実です。

  • お客様の注文から翌日には商品が届く『翌日配送』が一般的になっている
  • 配送時間帯の細分化や、置き配など配送方法が多様で複雑
  • 配送業務の効率化が言われるが、物流業界自体は人手不足、送料が高騰している
  • 在庫管理・倉庫管理の効率化は重要だが、事業者単独での改善業務には限界がある

EC物流は日々変化する顧客ニーズの影響を受け目まぐるしく変化しています。その変化に対応しているといえるサービスが楽天スーパーロジスティクス(RSL)でしょう。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)でできること

楽天スーパーロジスティクス(RSL)でできること

EC事業者が楽天スーパーロジスティクス(RSL)拠点の倉庫に商品を納めたあと、いくつかの工程を経てお客様の元に商品が配送されます。配送後にお客様からの返品が起きた場合も、楽天スーパーロジスティクス(RSL)では責任を持って対応しています。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)で行う基本的な機能は以下の項目です。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の基本機能作業内容
入荷・検品事業者から入荷した商品を検品し納品処理を行う
保管・在庫管理納品された商品を倉庫内に保管・管理する
梱包・出荷出荷指示を受けて、商品を梱包・出荷する
配送日本郵便によりお客様に配送する
返品対応お客様から返送された商品を事業者宛に返品する

次からはこれらの作業について具体的に解説します。

1 | 入荷・検品

店舗を運営するEC事業者は、OMS(Order Management System)と呼ばれる受注管理システムを通じて、あらかじめ楽天スーパーロジスティクス(RSL)側に納品予定として入荷指示を送ります。楽天スーパーロジスティクス(RSL)は共有されたスケジュールに沿って、EC事業者またはメーカーから直接納品された商品を受け入れて検品を行います。

2 | 保管・在庫管理

EC事業者より納品された商品は、注文が入った際の出荷指示に迅速に対応できるように、広大な倉庫で適切に保管されます。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)では、食品や飲料・サプリメントのような消費期限が設定された商品も扱うため、商品期限管理も正しく行い、期日が近い商品から順に出荷するなど細かく商品管理を行っています。

3 | 梱包・出荷

お客様が注文を行うと、OMS(Order Management System)を通じて楽天スーパーロジスティクス(RSL)に出荷指示が入るので、楽天スーパーロジスティクス(RSL)倉庫のスタッフが丁寧に梱包し出荷します。ギフトラッピングやメッセージカード封入などのカスタマイズにもオプションにて対応が可能です。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)が使用する梱包資材には、楽天のロゴが入りません。楽天市場以外のプラットフォームを利用し、楽天スーパーロジスティクス(RSL)を経由して商品を発送している事業者にとって、梱包資材が同じ物で統一できるのは非常に便利です。

出荷指示には、BOSS(Back Office Support System)と呼ばれる楽天内のオンライン倉庫連携システムを使い自動化するのも可能です。

4 | 配送

楽天スーパーロジスティクス(RSL)からの配送は、楽天が提携している日本郵便を使います。365日出荷対応を行っているので、土日祝日や年末年始など、一般的に休日になる場合が多い時期でも商品の発送対応が可能です。

15時までの注文で翌日配送に対応したり、通常配送でも注文の翌日までには出荷したりと、スピード感があります。

お買い物マラソンやスーパーセールなど、楽天市場が実施するさまざまなイベントスケジュールを把握しているので、イベントで変動する各店舗の出荷状況にも柔軟に対応できるのも安心です。

5 | 返品対応

発送した商品が購入者都合で受取拒否になったり、購入後に返品されたりするケースがありますが、そのような時でも楽天スーパーロジスティクス(RSL)で受け取りを行い検品してくれます。

EC事業者への返品連絡と事業者倉庫への返送にも対応しており、楽天スーパーロジスティクス(RSL)に返送が発生した場合には、システム内の通知を確認し事業者側で処理方法を選択できるようになっているので安心です。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の強み

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の強み

楽天スーパーロジスティクス(RSL)には、「楽天市場」の大規模なECプラットフォームを利用したサービスならではの、他社にはない強みがあります。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)を利用するEC事業者は、楽天市場でショップ運営を行っているので、何より楽天市場内での配送機能が強化され、それだけでも楽天スーパーロジスティクス(RSL)を選ぶ理由になるでしょう。

Yahoo!ショッピングなど他のモールを展開している場合も楽天スーパーロジスティクス(RSL)を利用できるので、高度な物流システムが自社の仕組みに加わるだけでなく、自社の物流全体を強化するのにもつながります。

お客様から注文が入った後の全ての業務、梱包から配送まですべて楽天スーパーロジスティクス(RSL)に任せることができるので、ネットショップ運営において多くを占める物流面の課題を解決でき、コストやネットショップの負担軽減に大いに役立つサービスなのです。

次からはその強みとなる特長を確認します。

楽天市場との連携が強化できる

楽天市場は、2024年時点で出店店舗数が約5.6万店と、国内トップクラスの規模を誇るECプラットフォームです。

楽天市場に出店している事業者にとって楽天スーパーロジスティクス(RSL)を利用するのは、自社のネットショップと楽天市場が持っている物流サービスの連携強化ができるので、非常に注目すべき点です。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)が保有しているさまざまなサービスやオプションが、自店のサービスとしてお客様に提供できて、そのサービス強化は他店との差別化になり、自店の強みをお客様に向けて魅力的にアピールできます。

高度な物流システムを活用できる

自社単独で物流システムを管理し発展させるのは非常に大変です。何か一つサービスを追加するだけでも、時間や経費のコストが発生します。

仕組みとして既に完成している楽天スーパーロジスティクス(RSL)を使って、自店に入った注文を出荷・配送できれば、楽天市場が保有している全国規模の物流ネットワークを活用可能です。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)は365日稼働で出荷業務を行っており、即日出荷にも対応しています。自社の営業スケジュールに影響されず、楽天市場が提供している多彩な配送オプションを活用できます。

物流コンサルタントのサポートを受けられる

楽天市場では、ECコンサルタントが店舗の営業サポートを行う仕組みがありますが、楽天スーパーロジスティクス(RSL)に登録すると、物流コンサルタントと呼ばれる楽天スーパーロジスティクス(RSL)について熟知した専任担当者が加わり、物流面のサポートも受けられます。

専任担当者だからこそのサポートで、発生した課題点をすぐに解決できる環境が整い、課題点によっては、ECコンサルタントと物流コンサルタント共に相談できるので非常に安心です。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)とFBAの違い

楽天スーパーロジスティクス(RSL)とFBAの違い

事業者によっては、アマゾンに出店している店舗も多いでしょう。アマゾンにはFBA(フルフィルメントbyアマゾン)と呼ばれる物流サービスがありますが、その中でも『FBAマルチチャネルサービス』は楽天スーパーロジスティクス(RSL)との類似点も多く比較されます。

サービス名楽天スーパーロジスティクス(RSL)FBAマルチチャネルサービス
料金体系楽天向け・他モール向け出荷も同一料金アマゾン向け・他モール向けで料金が異なる
配送スピード通常配送:
遅くても翌日中に出荷
翌日配送:
当日15時30分までの出荷指示で翌日中にお届け
当日配送:対応なし
通常配送:
出荷日の保証はなし
翌日配送:
注文確定日から3日以内に商品をお届け
当日配送:対応あり
梱包資材基本的な資材にロゴは入らないロゴなし資材の使用には別途申請が必要
配送会社日本郵便と連携し安定した配送品質を提供大手配送会社以外にもさまざまな配送業者と提携

どちらも便利なサービスに変わりありません。楽天市場・アマゾンどちらのプラットフォームをメインに運営しているかで、選択する基準は変わってくるでしょう。

FBA(フルフィルメントbyアマゾン)については、こちらの関連記事もご参考ください。

【2024年最新】Amazonでの在庫管理を効率化して販売力を強化する方法

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入で得られるメリット

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入で得られるメリット

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入は、得られるメリットをしっかり活用して、大きな成果を得られる可能性があります。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)を導入すると、在庫管理や受注後の商品発送業務などの物流業務全般といった、ネットショップにとって運営負担が大きい工程をアウトソーシング可能です。空いた時間を販売促進や商品企画、ショップページのコンテンツ改善と、お客様により近い課題点に時間を使えます。

サイトを訪れるお客様にとってわかりやすいページに改修すれば、注文が増えるでしょう。注文後の配送は素早く梱包もきれいでお客様の安心感が増し、その結果顧客満足度が上がり売上改善も期待できます。

ここからは、楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入によって成果を強く実感できる、店舗の業務効率化を軸にメリットを解説します。

物流業務以外の業務に時間を使える

ECにおける物流業務の工程は多岐にわたります。受注から商品の配送準備、配送手配から実際の発送、そして購入者からの返品が発生すれば、物流業務として作業が必要になります。

このように業務の負担が大きい工程をアウトソーシングできるようになり、空いた時間や人員を別業務に充てられるようになります。

お客様との接点が大きい、商品ページやコンテンツページの強化は、買い上げ率改善につながる大切な要素です。商品企画や、イベント・広告の販売促進企画といった、お客様にとってより利便性の高いネットショップ構築に向けて、売上増加への取り組みにリソースを充てられます。

自社のネットショップにおける業務効率を最大化できる

ネットショップ運営全体の業務効率化は、見た目の作業時間や内容の変化だけではありません。コスト削減とも関連性が高いので、常に改善課題の上位を占めています。

店舗の売上向上を目指す場合、全工程を内製で行っていたとしてもある程度までは上昇も可能です。しかし、売上上昇と比例するように作業量や必要な人員も増加し、やがてさまざまなトラブルを誘発する危険と隣り合わせで業務を行うようになっていきます。

物流業務全体を楽天スーパーロジスティクス(RSL)にアウトソーシングし、楽天スーパーロジスティクス(RSL)が持っている機能を最大限活用すると、受注や出荷、在庫管理などの物流面を一括で託せるようになるので、業務改善ができるでしょう。

そして業務効率化につながり、物流業務に占めていた自社のリソースや、倉庫・物流費用の削減が可能になります。適切な在庫レベルの維持が実現できればそこでもコストの見直しが図れるかもしれません。

最大のメリットは物流品質と顧客満足度の上昇

最大のメリットは物流品質と顧客満足度の上昇

楽天スーパーロジスティクス(RSL)のみならず、フルフィルメントサービスを利用し得られる最大のメリットは、自社の物流品質と顧客満足度が上昇する点です。

物流品質とは、物流業務の遂行レベルやサービスのクオリティを指します。物流のプロフェッショナルに業務を託すため物流品質が向上すると顧客が増えやすいです。その後のリピート購入も見込める可能性が上がるでしょう。

顧客の生活環境や、ネットショップを利用するタイミングや理由など、顧客の多様なケースを想定した配送サービスの提供から、顧客満足度の向上を目指せます。

  • 高品質な梱包と配送
  • 多様な配送オプションの提供
  • 楽天最強翌日配送の提供が可能
  • イベント時でも変わらない発送スピード

楽天スーパーロジスティクス(RSL)では、これらをサービスとして提供しており、ネットショップにおける顧客満足度アップと非常に関係性の高い項目です。

高品質な梱包と配送

楽天スーパーロジスティクス(RSL)は楽天が提供するサービスですが、発送時の梱包に楽天のロゴが入っていない資材を標準で利用できます。基本的な梱包材にロゴがないので、複数モールの発送にも便利です。

自社のロゴ入り資材の使用も可能で、オリジナルのラッピング資材を使用したギフト配送にも対応しています。ショップごとの柔軟な対応ができるので、アウトソーシングでも梱包の質が下がることはありません。

実際に、楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入後「梱包・配送のレビューが向上した」と、ショップにとって重要なユーザーレビューにも、好影響につながるケースもあります。

多様な配送オプションの提供

楽天市場では多くのショップが注文日翌日配送に対応しています。楽天スーパーロジスティクス(RSL)から発送する場合も、15時までの注文で翌日指定配送が可能です。通常配送でも翌日中には倉庫を出荷するので、お届けまでのリードタイムが安定しています。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の配送オプションとして、ショップごとの販促チラシやノベルティ・納品書などの封入にも対応しています。配送元が自社倉庫から楽天スーパーロジスティクス(RSL)に変わっても内容が変わらない点は、ショップにとって同じサービスを維持できるので非常に安心です。

『楽天最強翌日配送』ラベル取得による信頼度増

2024年7月より楽天では、楽天が定めた配送品質の基準を満たす商品に、配送認定ラベルである『楽天最強翌日配送』を付与しています。これは、高い配送品質を楽天側が承認したもので、お客様からの信頼度を得られる効果が期待できます。

『楽天最強翌日配送』ラベルを獲得するには

  • 店舗に定める認定基準を満たしている
  • 楽天スーパーロジスティクス(RSL)からの出荷商品に、楽天スーパーロジスティクス(RSL)お届け日時表示サービスを付けている

このいずれかを満たしていることが条件です。楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入で、365日の出荷体制が可能になり、配送スピードの安定化を実現できるので、『楽天最強翌日配送』ラベル取得につながる可能性が上がるでしょう。

セールやキャンペーン時の物流対応力強化

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の拠点倉庫は関東・関西・九州と広く、土日祝日や年末年始、ゴールデンウイークなどの大型連休も休まず出荷作業に対応しています。

スーパーセールやお買い物マラソンの大型セールやイベント開催時でも、配送日数が大きく変わらず、高品質の配送レベルを提供可能です。

配送スピードの安定は、お客様にとって購入店舗を選択するうえで非常に重要で、ショップへの信頼度や安心感と直結します。最終的に自店の強みとして、他店との差別化をアピールできるでしょう。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)を導入する前に注意するポイント

楽天スーパーロジスティクス(RSL)を導入する前に注意するポイント

アウトソーシングサービスとして万能に見える楽天スーパーロジスティクス(RSL)にも、よい点ばかりではなく、導入する前に注意するポイントがあります。これらは特に楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入時の注意点として踏まえておくべき内容になるので、予めきちんと理解する必要があります。

以下のポイントに注意して導入を検討しましょう。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入の注意点

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入にあたり、いくつかの注意点や利用条件を予め理解しておく必要があります。

  • 前提条件として楽天市場に出店している必要がある
  • 一部取り扱えない商品がある
  • 導入時や、商品保管の運用コストはある程度発生するので、自社でかけられる予算や売上規模との照らし合わせを行う

次からは、各項目を詳しくみていきましょう。

前提条件として楽天市場に出店している必要がある

楽天スーパーロジスティクス(RSL)は楽天が提供するアウトソーシングサービスなので、事業者は楽天市場に出店していることが前提条件です。

また、楽天スーパーロジスティクス(RSL)の利用には受注管理システムの導入と倉庫の連携が必要です。楽天スーパーロジスティクス(RSL)と店舗のシステムを連携させて、注文情報や在庫情報をスムーズにやり取りできるようにする必要があります。

さらに、受注管理システムを新規に導入するには一定の時間と労力が必要です。システムの選定から導入、運用まで、専門的な知識が求められます。既存のシステムとの連携や、データの移行なども考慮しなければなりません。

▼楽天スーパーロジスティクス(RSL)連携に対応した受注管理システム「TEMPOSTAR」

取り扱えない商品がある点に注意

楽天スーパーロジスティクス(RSL)では倉庫環境や業務上の関係法令により取り扱えない商品が指定されています。FBAでは保管できたものでも楽天スーパーロジスティクス(RSL)では断られる場合もあるでしょう。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入の際は、委託したい商品が楽天スーパーロジスティクス(RSL)倉庫で保管できるかどうか事前に調べておく必要があるので注意してください。以下は主な取り扱い不可の商品群です。

  • 引火性、発火性、可燃性物質を始めとする危険物や毒物
  • 常温保管が不可な生ものや生体
  • 3辺合計160cm以上、25kgを超える商品
  • 医薬品(第1類・第2類・第3類)
  • 高度医療機器・管理医療機器
  • 梱包されていない裸商品
  • 梱包ができない異形・長尺商品
  • 販売価格が30万円を超える高額商品
  • 利用運送約款及び、配送業者の約款上取り扱えない商品

商品だけでなく、事業者側から梱包の指示はできない・お客様への納品時に組み立てや設置は行えないなど、対応できないサービスがある点も注意が必要です。

導入までの期間や運用コストの問題点を理解しておく

楽天スーパーロジスティクス(RSL)では【在庫保管料+出荷作業料+資材料+配送料】が主にかかる費用となります。※2025年6月1日より、「出荷作業料」が変更になります。

在庫保管料サイズに関わらず 7.5円/月/PCS(商品体積1,000㎤あたり)
出荷作業費サイズ別に異なる 50円~200円/PCS(極小・小・中・大)
資材料サイズ別に異なる 21円~111円/個(ポスト投函~最大160サイズ)
配送費サイズ別に異なる 180円~850円/個(ポスト投函~最大160サイズ)

なお、楽天スーパーロジスティクス(RSL)は申し込みから稼働開始までの期間が最低でも1.5ヶ月かかります。検討から即運用とはできないので、導入検討の際はゴール設定を行い、十分余裕を持ったスケジュール想定が必要です。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入の流れ

ここまでは楽天スーパーロジスティクス(RSL)の概要と、具体的なメリットと注意点について触れてきました。楽天スーパーロジスティクス(RSL)がどのようなサービスなのか理解はできましたが、導入を進める場合にどのように準備を行って行くのでしょうか。楽天スーパーロジスティクス(RSL)では導入に当たって、ヒアリングを行い事業者別に見積りを作成しています。

  1. 見積もりフォームへの入力を行い、楽天市場内のシステムを経由し申し込む。
  2. 楽天担当者から電話でヒアリングが行われる。
  3. 楽天が店舗に合った見積もりを作成、内容確認後契約。

申し込み時点の窓口となるのは、ECCと呼ばれる自店フォローを行う楽天のECコンサルタントです。しかし、申し込み後の見積もり提示と説明、導入からそれ以降に関しては、ECCに加え、楽天スーパーロジスティクス(RSL)について熟知した専任の物流コンサルタントがサポートします。

初めて物流業務をアウトソーシングするに辺り、ショップ側の不安や疑問は尽きません。楽天スーパーロジスティクス(RSL)のサービス知識が豊富な専任のコンサルタントに、些細な内容でも相談しやすい環境ができれば、必ず大きな安心材料になるでしょう。

1 | 見積もりフォームへの入力と申込み

楽天RMS(Rakuten Merchant Server)内『店舗運営Navi』から担当ECCへ問い合わせを行います。このサービスは楽天市場出店店舗向けとなるので、申し込みにあたっては、楽天市場に出店済みである点が必須です。

店舗運営Naviには、楽天スーパーロジスティクス(RSL)に関する問い合わせページがあるので、そこから見積もりフォームに移動し必要事項を入力すると楽天スーパーロジスティクス(RSL)担当から電話でのヒアリングが開始され、楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入に向けたやり取りがスタートします。

2 | 楽天市場担当者とのヒアリング

ヒアリング完了後、1週間程度で楽天スーパーロジスティクス(RSL)担当者から見積もりが提示されます。楽天スーパーロジスティクス(RSL)担当者は、ショップの状況に合わせて作成した見積もりを丁寧に説明してくれるため安心です。

このタイミングで、拠点となる楽天スーパーロジスティクス(RSL)倉庫についても場所が提案されます。事業者は実際の契約に入る前に、この段階できちんと情報の不足や不明点についてすり合わせを行い、疑問点を解決しましょう。

3 | 見積もり内容の確認と契約

見積内容およびサービス利用条件を確認し、事業者が承諾した場合は楽天スーパーロジスティクス(RSL)使用申込書を提出して契約成立となります。使用申し込み書は、担当者から別途案内をお待ちください。

正式な契約が締結されたのち、ここから本格的に楽天スーパーロジスティクス(RSL)稼働開始に向けた準備が始まります。もちろん、事業者にとって専門性が高く、初めて触る内容もあるので、楽天専任の物流コンサルタントのサポートを受けながら準備を進めます。

稼働開始に向けて考えるべきポイント

稼働開始に向けて考えるべきポイント

楽天スーパーロジスティクス(RSL)稼働に向けて、ショップ側にも入念な準備が必要です。スムーズな運用開始のため、漏れなく丁寧な準備作業が求められます。楽天スーパーロジスティクス(RSL)倉庫への受入れ準備を始めるに辺り、専任の物流コンサルタントに相談しながら以下の手順をおさえましょう。

導入コンサルティング入荷計画の作成・倉庫利用に必要な情報の登録・必要書類の提出・商材、数量、運用の確認などを行う
必要に応じて、自社の既存データを移行するなど、楽天スーパーロジスティクス(RSL)と連携するシステム環境を確認する
各種ツールの案内と設定受注システムや楽天スーパーロジスティクス(RSL)サポートツールの確認をする
リハーサル(運用テスト)の実施入荷から出荷までを想定したシステムの運用テストを行う
楽天スーパーロジスティクス(RSL)倉庫内の保管フロアなどを確定させる
利用開始倉庫保管スペースの受入れ準備を行い、入出荷の運用業務がスタート
計画した在庫が楽天スーパーロジスティクス(RSL)倉庫に入庫後も、専任担当者のサポートを受け検証する

細かい手順を経て、いよいよ楽天スーパーロジスティクス(RSL)を利用した物流業務が始まります。既に導入済みの事業者は、実際にどのような成果を得ているのかを以下で解説します。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入事例

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入事例

ネットショップを運営するには、事業者それぞれに自社で抱える課題が存在します。そのなかでも、物流面に関する課題は共通点も多く、楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入で改善できる内容は非常に多いかもしれません。

ここでは、楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入のきっかけや導入で改善できた点について、2店舗ほどの実例を取り上げ紹介します。2店舗とも、物流コスト改善や物流品質の向上を、成果として実感しているようです。

実例1|ギフト雑貨販売A社の場合

ギフト向け商品の販売を行うA社は強化した雑貨や家電の販売が増え、社内で行っていたギフト対応に発送日の遅れや即日対応できない事態が発生していました。改善策として楽天スーパーロジスティクス(RSL)を導入。物流費・配送費・人件費のトータル費用の削減も実現したようです。

365日出荷できるようになり、サービスレベルも向上しています。楽天スーパーロジスティクス(RSL)契約後に担当となった物流コンサルタントと一緒に、入荷量や在庫量の最適化にも取り組み、売れ筋商品の欠品が起こらない状態を半年で実現できました。

結果、楽天スーパーロジスティクス(RSL)取り扱い商材の売上を、楽天スーパーロジスティクス(RSL)利用開始前の約4倍に成長できています。自社の商品に適した楽天スーパーロジスティクス(RSL)のシステムを上手に活用し、成果を挙げた好事例です。

実例2|ファッション小物販売B社の場合

ファッション小物を中心に取り扱うB社は、配送料の見直しや、売り上げ拡大を見据えて、物流のアウトソーシングを検討しているなか楽天スーパーロジスティクス(RSL)を知り導入を検討しました。

導入後は物流コストが約20%削減され、販促や新商品開発、ページ改善への取り組み強化できています。大型セール時に翌日までかかっていた物流作業を、楽天スーパーロジスティクス(RSL)に委託することで、当日中に完了を実現しました。

ショップレビューや商品レビューの評価が物流面で上がり、「丁寧」「早い」「キレイ」などの高評価をもらえるようになったのも良い点です。社内の業務配分だけでなく、お客様からの評価にもよい効果につなげられた事例といえます。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入成功のポイント

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入成功のポイント

楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入を成功させて売り上げ増加などの成果を生むには、サービス内容を詳細に把握しなければなりません。メリットを理解し、同時に自社の課題点に向き合い、導入前のタイミングから改善を進めるのが、楽天スーパーロジスティクス(RSL)をより効果的に運用するポイントです。

  • 業務フローの改善や在庫管理の最適化に取り組む
  • 楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入によって変わる社内の業務分担や内容の見直し計画を立てる
  • 配送システムの変化で発生するであろう、顧客対応の見直し
  • 専任担当のサポートを積極的に活用する
  • 受注管理・在庫管理システムの改修を検討・実施する

楽天スーパーロジスティクス(RSL)と連携する部分だけでなく、ネットショップ全体の見直しを行うタイミングと捉えて、業務改善のきっかけとすれば、楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入が最大限に活かされるでしょう。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入が自社EC物流を強くする

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入が自社EC物流を強くする

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入は、自社のEC物流強化につながり、結果的に運営するネットショップの売上アップにも深く関係していくのが想定できます。楽天スーパーロジスティクス(RSL)導入前と導入後で変化する主なポイントをおさらいしましょう。

  • 受注から配送までの物流全般にかかるコストの削減が可能になる。
  • 365日出荷対応、翌日配達サービスなど配送サービスが充実する。
  • 物流専任担当者によるサポートを得て、データ分析や課題点の共有ができる。
  • 楽天が提供する 最新の作業機器や情報システムの利用ができる。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入で物流業務の負担が軽減できるだけでなく、得られる成果の幅が広がり、円滑なネットショップの運営を長期的に行えます。そしてさらなる強化を行える、楽天スーパーロジスティクス(RSL)と受注管理システムの連携も重要な要素となっています。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)と受注管理システムの連携

楽天スーパーロジスティクス(RSL)と受注管理システムの連携

楽天スーパーロジスティクス(RSL)と受注管理システムを連携すれば、受注取込から出荷完了までの出荷指示を自動化可能です。出荷実績を基に楽天市場への出荷報告や、注文者への発送連絡メールも自動で送信され、以下のステップでショップの手作業の負担を軽減します。

  1. ショップは楽天市場と受注管理システム(OMS)を連携
  2. 受注管理システムで処理されたデータを楽天スーパーロジスティクス(RSL)と連携
  3. 楽天スーパーロジスティクス(RSL)の出荷作業に反映される

特に楽天市場だけでなくYahoo!ショッピングなど複数のモールを運営しているショップは、自動で楽天スーパーロジスティクス(RSL)に出荷依頼できるので非常に便利です。各モールからの受注内容を取得し、在庫確認・在庫引当から支払い、メール配信までの業務を、システム内で一括で賄うようにします。

最適なシステムとの連携が強いEC物流の構築につながる

最適なシステムとの連携が強いEC物流の構築につながる

自社のネットショップの業務に関して最大効率化を目指すには、顧客満足度や売上向上とも関係性が深いEC物流強化は非常に重要な課題です。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の連携には、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)と呼ばれる仕組みが必要です。APIとは、異なるアプリケーションやサービス間においてデータや機能を連携するためのシステムを指します。

連携可能な受注管理システムは数多くあるかもしれません。その一つである、「TEMPOSTAR」(テンポスター)も物流API連携を行えるので、楽天市場に出店している店舗の物流アウトソーシングを効率化できます。

売上規模や商品の取扱量、今後のEC事業拡大を視野に入れた場合、自社にとって最適な受注管理システムの選択を行いましょう。自社にとって最適なシステムの選択は、EC物流強化と強い関係性を持っています。

TEMPOSTAR(テンポスター)が楽天スーパーロジスティクス(RSL)との連携を開始

事業の成長にあわせて一生使えるEC一元管理システムTEMPOSTAR(テンポスター)

2024年12月から、「TEMPOSTAR」(テンポスター)が楽天スーパーロジスティクス(RSL)とのAPI連携サービスを提供開始しています。TEMPOSTARは、楽天スーパーロジスティクス(RSL)との連携により、受注取込から出荷完了までの出荷指示を自動化し、手作業の負担軽減が可能となりました。

連携メリットは、以下の4項目です。

  1. 24時間365日自動出荷に対応。夜間や土日を問わず、即対応が可能。
  2. 楽天スーパーロジスティクス(RSL)と自社倉庫の併用も可能。複数倉庫との連携で、効率的な在庫管理と出荷が実現
  3. TEMPOSTARに登録した商品情報を楽天スーパーロジスティクス(RSL)へ一括で反映可能。
  4. 入荷実績や在庫情報を自動更新できる。入荷予定情報をTEMPOSTARに登録すると楽天スーパーロジスティクス(RSL)に反映される。

詳しくは、テンポスターHPで紹介している記事を参考にしてください。

▼TEMPOSTARと楽天スーパーロジスティクス(RSL)が連携!受注から出荷まで自動出荷指示対応!

楽天スーパーロジスティクス(RSL)はEC事業強化につながるフルフィルメントサービスとして有効な手段

楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは、楽天が提供する物流アウトソーシングサービスで、業務効率化やその先にある顧客満足度の向上、自店の売上の増加と、楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入で得られるメリットは非常に大きく、楽天市場や複数のモールでネットショップ運営を行っている事業者には導入を検討すべき要素が大きいと言えます。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)の導入には、受注管理システムや在庫管理システムなど、一元管理システムとの連携は不可欠で、連携するほど自社におけるEC事業が強固なものになるでしょう。

今後EC事業での業績アップを課題とする事業者は、ぜひこの機会に楽天スーパーロジスティクス(RSL)のようなフルフィルメントサービスを活用し、自社ネットショップの物流強化を目指すことを検討してはいかがでしょうか。