「Amazonでの売上は伸びてきたけど、毎日の梱包・発送作業が本当に大変…」
「FBAは便利そうだけど、在庫は手元に置いておきたいし、手数料も気になる」
「自分で配送業者と契約しているけど、送料がもっと安くならないかな?」
もしあなたがAmazonで商品を販売していて、このような悩みを一つでも抱えているなら、この記事はきっとあなたのビジネスを次のステージへ進めるための大きなヒントになるはずです。
Amazonでの出品方法には、商品をAmazon倉庫に預けて発送をすべてお任せする「FBA(フルフィルメント by Amazon)」と、自社で在庫管理から梱包・発送まで行う「自己発送(マケプレ)」の2つが主流です。しかし、実はもう一つ、この両者の”いいとこ取り”とも言える第3の選択肢、「Amazon Easy Ship」が存在することをご存知でしょうか?
この記事では、まだあまり知られていないけれど、多くの自己発送セラーの救世主となりうる「Amazon Easy Ship」について、その基本からメリット・デメリット、導入方法まで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく徹底解説します。
日々の配送業務に追われる毎日から解放され、売上を伸ばすための本来の業務に集中したい方は、ぜひこのまま読み進めてください。
目次
- 第1章:Amazon Easy Shipの基本概要
- 第2章:FBA・通常の自己発送との徹底比較
- 第3章:あなたは当てはまる?Amazon Easy Shipを選ぶべき5つの出品者タイプ
- 第4章:【出品者タイプ別】Amazon Easy Shipがもたらす5つのコアメリットとその効果
- 第5章:導入前に知っておきたい注意点とデメリット
- 第6章:Amazon Easy Shipの始め方と日々の運用フロー
- 第7章:【応用編】Amazon Easy Shipをさらに活用するためのヒント
- 第8章:Amazon Easy Ship利用者が直面する「次の課題」と、その先の未来「EC一元管理システム」
- まとめとEC一元管理システムのTEMPOSTAR(テンポスター)の紹介
第1章:Amazon Easy Shipの基本概要

まず、「Amazon Easy Shipとは一体何なのか?」という基本から見ていきましょう。
Amazon Easy Shipとは?
Amazon Easy Shipをひと言で説明すると、「自己発送セラー向けの、Amazon公式配送支援サービス」です。
もう少し具体的に言うと、出品者様がご自身で商品を梱包した後、セラーセントラル(Amazonの出品者用管理画面)から集荷を依頼するだけで、Amazonが提携する配送キャリア(ヤマト運輸や日本郵便など)が、Amazonの特別契約料金で集荷・配送してくれるという画期的なサービスです。
つまり、「在庫管理と梱包は自分で行い、面倒な配送手続きと実際の輸送はAmazonの仕組みにお任せする」というハイブリッドなスタイルを実現できます。
サービスの仕組み
Easy Shipの注文から発送完了までの流れは、驚くほどシンプルです。
- 注文受注:購入者から注文が入ります。
- 梱包作業:出品者様が商品をピッキングし、梱包します。
- ラベル印刷と集荷予約:セラーセントラルで配送ラベル(送り状)を印刷し、集荷希望日時を予約します。
- 集荷:予約した日時に、Amazon提携キャリアのドライバーが商品を集荷に来ます。
- 配送・完了:商品は購入者へ届けられます。追跡番号は自動でシステムに連携され、購入者へ通知されます。
- 料金精算:配送料は、出品者様の売上金から自動的に差し引かれます。配送業者へ個別に支払いをする必要はありません。
これまで自己発送で行っていた「配送業者システムへの住所入力」「送り状の手書き」「追跡番号の管理画面への手入力」といった一連の作業が、セラーセントラル内で完結するのが最大の特長です。
第2章:FBA・通常の自己発送との徹底比較

Easy Shipの立ち位置をより明確にするために、「FBA」と「通常の自己発送」と比較してみましょう。それぞれのメリット・デメリットを一覧表にまとめました。
比較表:Easy Ship vs FBA vs 通常の自己発送
| 比較項目 | Amazon Easy Ship | FBA | 通常の自己発送 |
|---|---|---|---|
| 在庫保管場所 | 自社倉庫・自宅 | Amazon倉庫 | 自社倉庫・自宅 |
| 梱包作業 | 出品者 | Amazon | 出品者 |
| 配送業者 | Amazon提携キャリア | Amazonが選定 | 自由(自社契約) |
| 配送料金 | Amazonの特別料金 | FBA配送代行手数料 | 自社契約料金 |
| 配送ラベル発行 | セラーセントラル | 不要 | 各運送会社のシステム |
| 追跡番号連携 | 自動連携 | 自動連携 | 手動入力 or CSV |
| Amazonプライム | マケプレプライムで対応可 | 対応 | マケプレプライムで対応可 |
| 在庫管理の自由度 | 高い | 低い | 非常に高い |
| 顧客対応(配送) | 出品者(一次対応) | Amazon | 出品者 |
| 主な手数料 | 販売手数料+配送サービス料 | 販売手数料+FBA手数料 | 販売手数料+自社送料 |
Easy Ship vs FBA:在庫管理の自由度と手数料で比較
FBAとの最大の違いは「在庫をどこで管理するか」です。FBAはAmazon倉庫に商品を預けるため、物理的な作業から解放されるメリットがありますが、在庫が手元にないことによるデメリットもあります。
Easy Shipは在庫を手元で管理できるため、
- 発送直前に自分の目で検品できる安心感
- 独自のデザイン梱包やギフトラッピングが可能
- 楽天市場やYahoo!ショッピングなど、他モールと在庫を共有しやすい
といった柔軟性を確保できます。
また、FBAで発生する「在庫保管手数料」や「長期在庫手数料」が一切かからないのも大きなメリットです。
Easy Ship vs 通常の自己発送:配送業務の効率とコストで比較
通常の自己発送との最大の違いは「配送業務の効率」と「配送料金」です。
通常の自己発送では、契約している配送業者のシステムを使って送り状を発行し、その追跡番号をセラーセントラルに手動で入力する必要があります。この作業は件数が増えるほど煩雑になり、入力ミスの原因にもなります。
Easy Shipなら、これらの作業がセラーセントラル内で完結し、追跡番号も自動で連携されます。さらに、Amazonのスケールメリットを活かした特別料金が適用されるため、特に発送個数の少ない事業者様にとっては、個別契約よりも送料を安く抑えられる可能性が高いのです。
第3章:あなたは当てはまる?Amazon Easy Shipを選ぶべき5つの出品者タイプ

Easy Shipはすべてのセラーにとって最適解とは限りません。しかし、特定の課題を抱えるセラーにとっては、事業を飛躍させる強力な武器になります。ここでは、Easy Shipが特にフィットする5つの出品者タイプをご紹介します。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
ケース1:自己発送を始めたばかりで、配送業者との契約がない個人・小規模事業者
- 抱える課題:Amazonでの販売を始めたばかりで、まだ発送個数が少ない。そのため、配送業者と有利な料金で契約するのが難しい。毎回コンビニに持ち込んだり、定価で発送したりしていて、送料が利益を圧迫している。
- Easy Shipが解決すること:Easy Shipに登録すれば、配送業者との面倒な交渉や契約なしに、すぐにAmazonの特別料金で発送を開始できます。初期投資や手間をかけずに、プロレベルの効率的な出荷体制を構築できるため、ビジネスのスタートダッシュに最適です。
ケース2:FBAを利用していたが、在庫を手元で管理したくなったセラー
- 抱える課題:FBAの在庫保管手数料が負担になってきた。特に、回転の遅い商品や季節商品の保管コストが気になる。また、お客様に届ける商品の品質を自分の目で最終確認したいという思いが強くなってきた。他ECモールと在庫を共有したいが、FBAマルチチャネルサービスはコストや使い勝手の面で見合わないと感じている。
- Easy Shipが解決すること:FBAから自己発送へ切り替える際の最大の障壁は「配送の手間とコスト」です。Easy Shipは、まさにこの障壁を取り除いてくれます。在庫管理の柔軟性を取り戻しつつ、配送業務は効率的なまま維持できるため、スムーズな移行を実現します。
ケース3:独自のデザインや梱包でブランディングを強化したいセラー
- 抱える課題:商品は良いものなのに、FBAの画一的なダンボールで届けられるため、ブランドの世界観が伝わらない。おしゃれな包装紙を使ったり、手書きのお礼状やサンプルを同梱したりして、お客様に感動を届け、リピーターになってもらいたい。
- Easy Shipが解決すること:Easy Shipは梱包作業を自社で行うため、ブランディング施策は思いのままです。ブランドロゴ入りの梱包資材、特別な緩衝材、サンクスカードの同梱など、自由な発想で顧客体験を向上させることができます。配送の効率はAmazonの仕組みを借りながら、お客様との大切な接点である「梱包」で差別化を図れます。
ケース4:マケプレプライムの取得を目指しているが、配送要件でつまずいているセラー
- 抱える課題:売上アップのために、検索結果で目立つ「プライムマーク」はどうしても欲しい。しかし、マケプレプライムの参加要件である「お急ぎ便の提供」「追跡可能率99%以上」「期日内配送率97%以上」といった厳しい基準を、自社契約の配送業者だけでクリアするのは至難の業だ。
- Easy Shipが解決すること:実は、Easy Shipはマケプレプライムの指定配送サービスです。これを利用するだけで、配送関連の厳しい要件の多くを自動的に満たすことができます。Easy Shipは、FBAを使わずにプライムマークを獲得するための、いわば最短ルートと言えるでしょう。
ケース5:季節性商品や一点ものの高額商品を扱うセラー
- 抱える課題:販売期間が限られる季節性商品を扱っており、FBAに長期間預けると保管料がかさんでしまう。また、アンティークやハンドメイドの一点もの、高価な宝飾品などを扱っているため、Amazon倉庫での保管や、他の商品と一緒に機械的に梱包されることに不安を感じる。
- Easy Shipが解決すること:注文が入るまで、最適な環境で商品を自分の手元で保管できます。そして、注文後には商品特性に合わせた丁寧で確実な梱包を施した上で発送できるため、コスト面と品質管理の両面で最適な選択肢となります。
第4章:【出品者タイプ別】Amazon Easy Shipがもたらす5つのコアメリットとその効果

前章で挙げたような出品者の皆さんがEasy Shipを導入すると、事業にどのような変化が訪れるのでしょうか。ここでは、Easy Shipがもたらす5つの核心的なメリットを、特にその恩恵を受けやすい出品者タイプと関連付けながら、具体的に解説します。
メリット1:圧倒的な業務効率化と時間創出
- 特に効果的な出品者:注文数が増え、日々の伝票発行や追跡番号入力に追われている全セラー。本来集中すべき商品開発や顧客対応に時間を割けていないと感じるセラー。
- 具体的な効果:
セラーセントラル内で配送ラベル発行から集荷依頼までが完結するため、これまで行っていた配送業者のシステムへのログイン、住所情報のコピー&ペースト、発行された追跡番号のセラーセントラルへの転記といった、複数のシステムを往復する手間が完全にゼロになります。- 【Before】:注文ごとに配送業者のシステムに手入力し、追跡番号をコピー&ペースト。1件あたり平均5分の作業が、1日20件の注文で合計100分。
- 【After】:セラーセントラルで対象注文を一括選択し、ラベルを印刷。1件あたり平均1分で、1日20件でも合計20分。
この差は、1日あたり80分。月に換算すると約40時間もの貴重な時間が生まれます。この時間を使って、新商品のリサーチ、商品ページの改善、広告運用の分析、お客様への丁寧なフォローといった、本来あなたが集中すべき「売上を直接生み出すための活動」に投資できるのです。
メリット2:利益率を直接改善するコスト削減
- 特に効果的な出品者:月間の発送個数がまだそれほど多くなく、配送業者と有利な料金で契約できていない事業者様(第3章ケース1)。
- 具体的な効果:
Amazonはその巨大な流通量を背景に配送キャリアと特別契約を結んでいます。
1配送あたりのコストが数十円でも下がれば、それが積み重なることで月間・年間で見ると大きな差額になります。削減できた送料は、新たな商品の仕入れ費用や広告費に再投資することができます。
メリット3:ブランドの信頼性を高める顧客体験とアカウント健全性の向上
- 特に効果的な出品者:追跡番号の入力ミスによる配送トラブルや、お客様からの「商品はいつ届きますか?」という問い合わせに悩まされた経験があるセラー。長期的にAmazonで安定して販売を続けたいすべてのセラー。
- 具体的な効果:
追跡番号は、集荷された時点で自動的にAmazonのシステムに連携されます。これにより、手動入力による「番号の打ち間違い」や「入力漏れ」といったヒューマンエラーが100%なくなります。
お客様は、注文履歴からいつでも正確な配送状況をリアルタイムで確認できるため、安心して商品の到着を待つことができます。結果として、「発送はまだですか?」といった問い合わせが減り、顧客対応の工数削減にも繋がります。
さらに、Amazonが出品者に課しているパフォーマンス指標(アカウント健全性)のうち、「出荷遅延率」「追跡可能率」といった項目が自動的に改善されます。健全なアカウントは、カートボックスの獲得率にも好影響を与えると言われており、アカウント停止リスクを低減するだけでなく、売上向上にも間接的に貢献するのです。
メリット4:売上を加速させる「プライムマーク」獲得へのルート
- 特に効果的な出品者:売上が頭打ちで、新たな打ち手を探しているセラー。FBAを使わずに競合セラーと差別化を図りたい、意欲的なセラー(第3章ケース4)。
- 具体的な効果:
Amazonで買い物をする多くのユーザー、特にプライム会員は「プライムマーク」が付いている商品を優先的に選びます。このマークは、迅速で信頼性の高い配送を約束する証であり、絶大な販売促進効果を持ちます。
Easy Shipは、自己発送セラーがこのプライムマークを獲得するためのプログラム「マケプレプライム」の指定配送サービスです。Easy Shipを利用することで、マケプレプライム参加の最大のハードルである厳しい配送要件をクリアしやすくなります。
プライムマークが表示されれば、Amazon内での検索結果の露出が増え、お客様からの信頼度も格段に向上するため、クリック率・転換率の大幅な改善が期待できます。FBAに商品を預けることなく、売上をもう一段階上のステージへ引き上げるための、最も確実で強力な武器となるでしょう。
メリット5:ビジネスの成長を支える戦略的な在庫コントロール
- 特に効果的な出品者:FBAの制約から解放され、より自由な販売戦略をとりたいセラー(第3章ケース2)。独自梱包やギフト対応で付加価値を高めたいセラー(第3章ケース3)。高額商品や特殊な管理が必要な商品を扱うセラー(第3章ケース5)。
- 具体的な効果:
すべての在庫があなたの手元にあるということは、ビジネスのあらゆる局面で迅速かつ柔軟な意思決定ができることを意味します。- 戦略的アクションの例:
- テレビやSNSで商品が紹介され、注文が殺到しそうな際に、即座に在庫状況を確認し、販売機会を逃さない。
- 楽天市場の「お買い物マラソン」やYahoo!ショッピングの「5のつく日」に合わせて、Amazonの在庫を他モールへ戦略的に移動させる。
- お客様の要望に応じて、複数の商品を組み合わせたオリジナルのギフトセットをその場ですぐに作成し、販売する。
- 戦略的アクションの例:
これらはすべて、FBAでは実現が難しいアクションです。また、梱包を自社で行うことで、ブランドロゴ入りのテープを使ったり、季節に合わせたメッセージカードを同梱したりと、お客様との繋がりを深め、ファンを育てるための施策を自由に実行できます。Easy Shipは、効率的な配送システムを提供しながらも、あなたのビジネスの独自性と成長戦略を一切縛りません。
第5章:導入前に知っておきたい注意点とデメリット

Easy Shipは多くのメリットを持つ強力なサービスですが、導入前にはいくつかの注意点やデメリットも理解しておく必要があります。
- 配送キャリアの選択肢が限定される
Easy Shipで利用できるのは、Amazonが提携している配送キャリア(ヤマト運輸、日本郵便など)のみです。もしあなたが特定の配送キャリアと深い関係性を築いていたり、特別なサービスを利用していたりする場合、そのキャリアを継続して利用することはできません。 - 集荷時間の制約
当日出荷に対応するための集荷依頼には、締め切り時間が設けられています。例えば、「午後3時までに依頼すれば当日集荷」といったルールです。この締め切り時間は地域やキャリアによって異なります。自社の出荷オペレーションのタイムスケジュールと合うかどうか、事前に確認が必要です。 - 対象外の商品・地域がある
Easy Shipは万能ではありません。大型商品(3辺合計200cm以上など)や、冷凍・冷蔵が必要なクール便、危険物などはサービスの対象外となります。また、沖縄や離島など一部の地域への配送には利用できない場合があります。自社が扱う商品や主な配送先が対象範囲内かを確認しましょう。 - 梱包・発送作業そのものはなくならない
これはFBAとの明確な違いです。商品のピッキング、検品、梱包、ラベル貼りといった物理的な作業は、すべて自社で行う必要があります。「配送に関するすべてを丸投げしたい」という場合は、FBAの方が適しています。 - 配送に関する顧客対応は出品者が行う
「商品がまだ届かない」「配送中に破損したようだ」といった、配送に関するお客様からの一次問い合わせは、出品者自身が対応する必要があります。もちろん、その後の配送キャリアへの確認などは行いますが、最初の窓口は出品者となる点を覚えておきましょう。
第6章:Amazon Easy Shipの始め方と日々の運用フロー

Easy Shipのメリットと注意点を理解した上で、「ぜひ導入してみたい」と感じた方のために、ここからは具体的な始め方と日々の運用フローを解説します。
ステップ1:利用資格の確認
Easy Shipを利用するには、まずAmazonの大口出品者である必要があります。小口出品者の場合は、先に大口出品への切り替えを行ってください。
ステップ2:Easy Shipへの登録
- セラーセントラルにログインします。
- 画面右上の「設定」から「配送設定」を選択します。
- 配送設定の画面に、Easy Shipへの登録を促す案内が表示されている場合があります。もしくは、関連のヘルプページから登録申請に進みます。
*(注:表示や手順はセラーセントラルのアップデートにより変更される可能性があります。詳細は公式ヘルプをご確認ください。) - 画面の指示に従い、規約への同意や出荷元住所の確認などを行います。
ステップ3:配送設定の確認と準備
登録が完了したら、スムーズな運用のために以下の設定と準備を行いましょう。
- 配送設定の移行:Easy Shipを利用すると、配送料の計算方法などがEasy Shipの体系に移行されます。現在の配送設定(送料独自設定など)がどう変わるかを確認します。
- 出荷元住所の登録:商品を集荷に来てもらう住所を正確に登録します。複数倉庫がある場合は、メインの出荷元を設定します。
- 梱包タイプの登録:よく使うダンボールのサイズ(縦・横・高さ)を「梱包タイプ」として事前に登録しておくと、出荷時の作業がスムーズになります。
- 必要な機材の準備:配送ラベルを印刷するためのプリンターは必須です。A4用紙に印刷して切り貼りしても構いませんが、作業効率を考えると、シール状のラベル用紙や専用のラベルプリンターがあると格段に便利になります。
ステップ4:日々の受注から出荷までの流れ
実際の運用は非常にシンプルです。
- 注文の確認:セラーセントラルの「注文管理」画面を開くと、Easy Ship対象の注文がわかるようになっています。
- ラベルの印刷と集荷予約:出荷したい注文を選択し、「配送ラベルの購入」や「集荷の予約」といったボタンをクリックします。荷物のサイズや重量、梱包タイプを選択し、集荷希望日時を指定します。
- 梱包とラベル貼り:指定した内容で商品を梱包し、プリンターで出力された配送ラベル(送り状と納品書が一体化されている場合が多い)を荷物に貼り付けます。
- 荷物の引き渡し:予約した日時に配送キャリアのドライバーが集荷に来るので、準備した荷物を引き渡します。この際、ドライバーが持つ端末でバーコードをスキャンしてもらうだけで完了です。控え伝票へのサインなどは基本的に不要です。
以上で出荷作業は完了です。あとは追跡情報が自動で更新されるのを見守るだけ。このシンプルさが、Easy Shipの大きな魅力です。
第7章:【応用編】Amazon Easy Shipをさらに活用するためのヒント

Easy Shipを導入したら、さらに一歩進んだ活用法でビジネスを加速させましょう。
- マケプレプライムへの挑戦
Easy Shipの運用に慣れたら、ぜひ「マケプレプライム」のトライアルに挑戦してみてください。プライムマークを獲得できれば、売上に与えるインパクトは絶大です。Easy Shipを使っていれば、配送要件のハードルはすでに大きく下がっています。あとは社内の出荷オペレーションをプライムの基準に合わせて調整していくだけです。 - 出荷作業の標準化・効率化
Easy Shipでシステム面は効率化されますが、物理的な作業にも改善の余地はあります。ピッキングリストを分かりやすくする、梱包資材を手の届く範囲に配置する、といった作業動線の見直しを行いましょう。前述の通り、シールタイプのラベル用紙やラベルプリンターを導入すれば、ラベルを貼る作業時間も大幅に短縮できます。 - コスト管理のポイント
セラーセントラルでEasy Shipの配送料レポートを確認し、どのサイズの荷物にどれくらいの送料がかかっているかを定期的に分析しましょう。もしかしたら、商品の梱包方法を少し工夫してワンサイズ小さな箱に収めるだけで、月々の送料をさらに節約できるかもしれません。
第8章:Amazon Easy Ship利用者が直面する「次の課題」と、その先の未来「EC一元管理システム」

Amazon Easy Shipを導入し、Amazon内の配送業務は劇的に効率化されました。マケプレプライムも取得し、売上は右肩上がりに。あなたのビジネスは順調に成長しています。
しかし、多くのEC事業者がそうであるように、成長の次には新たな壁が待ち受けています。
それは、「多店舗展開(マルチチャネル)の壁」です。
Amazonでの成功を元に、楽天市場、Yahoo!ショッピング、自社ECサイトなど、複数の販売チャネルへと事業を拡大し始めると、Easy Shipだけでは解決できない、次のような課題が生まれてきます。
- 在庫連携の課題:Amazonで商品が1つ売れたら、急いで楽天とYahoo!の管理画面にログインし、在庫数を手動で「-1」する… この作業に追いつかず、在庫がないのに注文が入ってしまう「売り越し」が発生。お客様からのクレームに繋がり、店舗の信用を失うリスク。
- 受注管理の課題:各モールの管理画面を常に巡回し、新しい注文がないかチェック。注文情報をExcelに転記し、出荷指示を出す。この煩雑なプロセスの中で、出荷漏れや配送先の間違いといったミスが起こりやすくなる。
- 商品登録の課題:新商品を販売するたびに、Amazon、楽天、Yahoo!… それぞれの仕様に合わせて商品ページを何度も作り直す。この単純作業に膨大な時間が奪われてしまう。
Easy Shipはあくまで「Amazon内の」配送を効率化するツールです。事業が拡大し、複数のECサイトを運営するようになると、サイトを横断した情報管理の複雑さが、あなたのビジネスの成長を阻む新たなボトルネックとなるのです。
この「多店舗展開の壁」を乗り越えるために不可欠となるのが、EC一元管理システムの導入です。
まとめとEC一元管理システムのTEMPOSTAR(テンポスター)の紹介

この記事では、Amazon Easy Shipが自己発送セラーにとって、いかに強力なツールであるかを解説してきました。
- Easy Shipは、FBAの「効率性」と自己発送の「柔軟性」を両立できる第3の選択肢である。
- 日々の配送業務を劇的に効率化し、貴重な時間を生み出す。
- Amazonの特別料金で送料を削減し、利益率を改善する。
- マケプレプライムへの扉を開き、売上を加速させる。
もしあなたが日々の配送業務に課題を感じているなら、Amazon Easy Shipは間違いなく検討すべき価値のあるサービスです。
そして、Easy Shipを活用して事業がさらに成長し、先ほど述べたような「EC多店舗展開の壁」に直面した際には、ぜひEC一元管理システム「TEMPOSTAR」を思い出してください。
TEMPOSTARは、複数のネットショップの「在庫」「受注」「商品情報」を一つの画面でまとめて管理できるクラウドサービスです。TEMPOSTARを導入することで、あなたは日々の煩雑なルーティンワークから解放され、ビジネスの成長戦略を考えるという、本来の仕事に集中できるようになります。
(重要なポイント)
「現在、TEMPOSTARはAmazon Easy ShipとのAPIによる直接連携には対応しておりませんが、多くのEC事業者様の成長を支援するため、常にサービスの拡充に努めております。今後の機能拡充にご期待ください。」
しかし、連携を待つ必要はありません。まずはAmazon以外の楽天市場やYahoo!ショッピングとの在庫連携や受注管理をTEMPOSTARで自動化するだけでも、多店舗運営の基盤は格段に安定します。盤石な運営体制を築きながらEasy Shipを活用することで、あなたのビジネスはさらに力強く成長していくはずです。
あなたのEC事業がどこまで成長できるのか、その可能性をTEMPOSTARで広げてみませんか?
まずは、TEMPOSTARで何ができるのか、サービス内容が詳しくわかる資料をご覧ください。

