カウスメディア様(株式会社カウスメディア)
2011年の東日本大震災発生後、東北地方で様々なライフラインが麻痺し、電力供給についても大きな支障が発生していた。そうした状況が契機となり、ソーラー発電・ソーラー蓄電の関連商品をEC事業展開で2012年よりスタートさせた株式会社カウスメディア様。EC事業のスタート当初は取扱いアイテムも限定的で、主にBtoBを想定したものだったが、ネット上での情報が拡散し個人での購入希望も急増した。現在ではソーラーパネルやバッテリー、ケーブルなどの取扱いアイテムは400アイテム超に増え、それらの組み合わせによるセット商品も加えるとラインナップは相当数に及ぶ。ショップ展開も独自ドメインの他、Yahoo!・Amazon・Wowma!などのモールを含めた多店舗展開を推進するに及んで、商品管理や在庫管理などの業務に過剰な負荷がかかることになり、その効率化のためにTEMPOSTARを導入したのだという。
今回はそんなカウスメディア様にTEMPOSTARの導入経緯と、導入後の業務効率化の実情などについてのお話を伺った。
POINT
- 商品管理(登録)業務の効率化が重要課題
- 多様なセット商品により、適切な在庫管理が必須
- 少数スタッフでも円滑に業務遂行できる運営体制の構築
御社のEC展開についてお教えください。
東日本大震災をきっかけに太陽光発電の関連商材の販売をスタート
実を言えば、太陽光発電関連商品のEC展開については当社の関連会社である株式会社トステックの新規事業としてスタートしました。トステックではシステムの企画・開発を手がけています。
2011年の東日本大震災の影響で、東北エリアでシステムへの電源供給に支障を来したお取引先があり、そのソリューションとして「太陽光発電」のための関連ツールの販売を始めたのがきっかけです。ですので、当初はお取引先などの法人に向けて、電力に困っている方々への支援という側面が強かったです。
個人ユースでのニーズが急増し、ECの多店舗展開を実施
ところが特別なプロモーションを展開したわけでもないのですが、ネットで情報をご覧になった個人のお客様から「ぜひ売って欲しい」というご要望が次々に舞い込むようになりました。そこで、株式会社カウスメディアを設立し、太陽光発電関連商品のEC販売事業をトステックから分離・独立させる形で本格化させました。当初は限定的なアイテムでの展開でしたが以降徐々に商品数を増やしていき、現在では400アイテムを超えるラインナップを揃えるに至っています。また、ECショップ自体も自社サイトだけでなく、大手のモールなどを中心に多店舗展開を実施し、現在の取り扱いショップ数は本店含めて6店舗になっています。
TEMPOSTAR導入経緯と、導入後の効果等についてお教えください。
月間500件超の受注が殺到!多店舗展開ゆえの商品管理の煩雑さが課題に
おかげさまで受注件数は順調に伸び、今日では個人ユーザーの方だけで月間500件ほどの受注をいただくまでに成長しています。それに加えて、卸販売しているものが100件ほどありますので、トータルで600件になっています。
一元管理システムの必要性を感じ始めたのは、受注件数が月間200件を超えるくらいになった頃ですね。店舗数が増えるに伴って、商品登録の手間が大きな負荷になってしまいました。TEMPOSTAR導入以前は各店舗ごとに商品登録の作業をしなければならず、相当な労力を費やしていました。
そこで、いくつかの一元管理システムを比較検討しました。デモができるものについては実際に使ってみることで使い勝手を検証して、最終的にTEMPOSTARの導入を決定しました。デモを利用した際の使い勝手の良さもさることながら、当時すでにTEMPOSTARはYahoo!オークションの出品と在庫を連動させることができたのでそのポイントが大きな決め手でした。
導入を決定して申し込んでから実稼働させるまでには半年ほどの時間をかけましたが、導入自体はとてもスムーズでしたね。実稼働に至ってからの運用についても、デモ利用をしていた経緯がありますから使い方がわからないといったストレスもなく、とても円滑にオペレーションを移行できました。
商品管理のみならず、在庫管理や発注管理でも効率化が実現
TEMPOSTAR導入によって、まずは大きな課題であった商品登録業務が大きく効率化できました。TEMPOSTARの商品管理機能には非常に満足しています。
また、当社ではセット販売の商材が多くあります。そのため、Yahoo!オークションに出品するようになってからは、そこで落札されるとセット販売用のある商材が在庫切れしてしまい、結果的にセットとして販売できず売り越しを起こしてしまうことがありました。さらには、お客様にお詫びの連絡をするなどの付加業務が発生し、またそうしたことが続くとレビューでの悪評が付くなどの弊害を生んでいました。TEMPOSTARでは、セット商品の商品登録や在庫の管理も非常に簡便にできたので、そうした問題も、TEMPOSTARの導入によって解消されたので、とても助かりました。また、TEMPOSTARの導入によって発注管理も効率化できています。仕入れの状況をタイムリーに管理でき、商品入荷があれば即時に在庫に反映されるのでとても便利です。
TEMPOSTAR導入以前は、月間200件程度の受注管理業務を2名体制でなんとか処理していた状況でした。しかしTEMPOSTARの導入後は1名体制にまで減らすことができ、月間600件ほどの受注も問題なく処理できています。そのおかげで、もう1人のスタッフは商品仕入れやECサイトの管理・運営などに専念しており、業務効率は非常に改善しましたね。実はこうした業務の効率化が実現できたことで、増加する受注にスムーズに対応できることはもちろん、新商品の開発などに注力する余裕も生まれ、商品数の拡大にもつながるという相乗効果が生まれています。
TEMPOSTARに対するご意見・ご要望や、カウスメディア様の今後の展開などについてお聞かせください。
BtoB対応やさらなる業務効率化機能に期待
すでにお話した通り、当社では個人様向けのBtoC展開に加えて卸売などのBtoB展開も併行しています。BtoCとBtoBでは、自ずと受注から販売までのフローが異なるのですが、現状のTEMPOSTARの機能ではBtoB向けの独自処理ができないので、将来的にTEMPOSTARにBtoB対応の機能が追加されるとこの部分も楽になるので今後の機能拡張に期待したいところです。また、現状では帳票の出力機能に汎用性がないために別のシステムとリンクさせて処理することがあります。このような点についてもTEMPOSTAR上で完結できるとさらに業務を効率化できると思うので今後の機能拡張に期待しています。
高品位なサポートを効果的に活用
私自身が、システムの企画・開発を主業務としていてシステムについては専門なのでTEMPOSTARの操作などについてもまずは自分でやってみて、どうしてもわからないところがあればサポートに問い合わせるということが多いです。なので、それほどサポートの利用が多いほうではないと思いますが、いざ問い合わせをすると、とても迅速・的確にサポートしていただけます。その内容も非常に高品位で、とても助かっています。
既存のターゲットにこだわらず、啓蒙活動による利用シーンの拡大と拡販を強化したい
当社が扱っている太陽光発電関連商品はとても専門的な商材です。現時点ではユーザー層も比較的限定的になっています。そのため、今後さらに事業を成長させていくためには太陽光発電に関するニーズの喚起も欠かせないポイントだと考えています。例えば、キャンピングカーを使っているお客様に対しての商品ラインナップを拡張しつつ、啓蒙のための情報提供なども積極的に行なって利用層を拡大するといった取り組みを強化していきたいと考えています。また、意外にも太陽光発電商品は季節商品のイメージが強いという側面があります。日差しの強い夏場は需要が増える傾向があるのです。しかし、実際には夏場よりも冬の方が発電効率は高いです。そうしたことが一般には知られていないために、当社の受注も季節波動が大きい傾向が実情です。しかし、きちんとした啓蒙ができれば年間を通じて安定的な事業展開が可能になると思っています。ですから、そうした情報発信なども積極的に実施することで、市場の拡大を図っていきたいと考えています。
TEMPOSTARで実現できたこと
- 各店舗に個別対応していた商品登録を一元処理で効率化を実現
- Yahoo!オークションで発生していたセット商品の在庫切れを解消
- オペレーション業務の高効率化でコア業務へのスタッフシフトが実現
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